全身麻酔手術のリスクを
正しく理解していますか?
全身麻酔手術にもリスクはある 手術や麻酔は、気を付けていたら必ず安全に終わる、というものではありません。 例えば全身麻酔を行って、その間に死んでしまう可能性もあるため、全身麻酔の前に常に患者さんに説明をさせていただいています。全身麻酔を怖がる方もいますし、お子さんが手術必要であった場合に親御さんが躊躇する場合もあります。 麻酔科学会の調査によると、100万人に1人と低い確率 ただ麻酔をかけたことに起因する死亡率は麻酔科学会の調査によると全身が健康であれば100万人に1人しかありません。高血圧などの軽度の全身異常がある場合は100万人に6人です。 宝くじの場合は、10万人に1人の確率 宝くじで1000万当たった人は少ないと思いますが、それでも10万人に1人だそうです。 全身麻酔で死ぬ確率がいかに低いかがお分かりだと思います。 ちなみに1億円の宝くじは500万人に1人。東京ドーム満杯を100回くらいしてその中の1人だけしか当たらないようです。 交通事故の場合は、10万人に2.79人の確率 これに対して2018年の交通事故死亡者数3532人、人口10万人あたり2.79人だったようです。 これは年間の数字ですから、一生でどのくらいのリスクなのでしょうか。 現在の平均寿命は84.2歳(2016年)ですから、2.79×84.2とすると235人となります。 つまり人口10万人あたり235人が交通事故で死ぬのです。1万人あたり23.5人、1000人あたり2.35人、426人に1人が一生のうちで交通事故死するということです。かなり多い人数だと思いませんか??そして、このリスクをどれくらいの人が認識しているのでしょうか? 全身麻酔でそのまま死んでしまう確率は? 全身麻酔で死んでしまう確率はかなり少ないと言えます 全身麻酔で死んでしまう確率はかなり少なく、交通事故死の可能性の2000分の1程度だということになります。 飛行機に乗ると、墜落が怖い、という方もいらっしゃると思います。それでも海外に行きたいときはどうしても飛行機に乗らないといけませんよね。航空機事故の事故死率はなんと470万分の1だそうです。 全身麻酔は、過度に怖がる必要がないということがお分かりいただけたでしょうか??
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