バセドウ病の特徴的な顔つきとは?
甲状腺ホルモンの過剰分泌によって起こるバセドウ病。
その症状はさまざまですが、表情に現れて顔つきが変わってしまう場合があります。
そこで本記事では、バセドウ病になることで顔つきにどのような変化が現れるのかを詳しく解説します。
あわせて、バセドウ病が原因で変わってしまった顔つきに対する治療法もご紹介するので、バセドウ病を患い。「最近表情が変わった気がする…」と気になっている方はぜひ参考にしてください。
目次
バセドウ病による顔つきの主な変化
バセドウ病が原因で顔つきが変化する場合、その多くは目の周りに症状が現れます。
なぜバセドウ病が目の周りへ影響を与えるのかを解説します。
最も目立つ変化|眼球突出(出目)

バセドウ病による目の周りの変化でもっとも目立つ症状として、眼球突出があります。
眼球が前方に突出することによって、「少し顔つきがきつい」「驚いている」といった印象を持たれてしまうことがあります。
眼球突出は、片目だけ、両目など患者様一人ひとり症状が異なります。
まぶたの異変|眼瞼後退と眼瞼下垂

以下のように、まぶたに変化が現れることもあります。
- 眼瞼後退:上まぶたが吊り上がり、白目の部分が通常より多く見える(三白眼や四白眼の原因)
- 眼瞼下垂:機能低下によりまぶたが下がり、眠たそうな印象になる
その他の目の周りの変化
バセドウ病は、眼球突出やまぶたの変化のほかにも次のような症状が現れることがあります。
- 見た目の変化:まぶたの腫れ、目の下のたるみ(クマ)、結膜の充血・浮腫
- 機能的な問題:複視(物が二重に見える)、ドライアイ、まぶたが閉じにくい(兎眼)
バセドウ病で顔つきが変わるメカニズム
バセドウ病になると、眼球を動かす筋肉(外眼筋)や眼球周辺の脂肪組織が自己免疫によって炎症を起こし、腫れた状態となります。
この腫れてしまった外眼筋や脂肪組織が眼球を前方へ押し出すことが、眼球突出の根本的な原因です。
バセドウ病による顔つきの変化に対する治療法
バセドウ病によって変化した顔つきの治療は、症状の進行具合によって異なります。
活動期(炎症期)と非活動期に分けて治療法をご紹介します。
活動期(炎症期)
バセドウ病による眼球突出の活動期は、発症後およそ6ヶ月〜2年程度の外眼筋や脂肪組織に炎症が起こっている時期です。
この時期では、多くの場合が薬物治療(ステロイド治療など)によって炎症を抑えることが優先されます。
非活動期
非活動期になると炎症は治まり症状は安定しますが、見た目の変化はそのまま残ってしまいます。
そこでオキュロフェイシャルクリニック東京では、非活動期に移行した眼球突出に対して「眼窩脂肪減圧術」という治療法でアプローチをいたします。
眼窩脂肪減圧術は、一般的とされている骨減圧(目の周りの骨を削ってスペースを広げることで目を凹ませる手術)とは異なり、目の奥で増えてしまった脂肪を摘出することで目を凹ませます。
「発症前の状態に近づけるためにはどの程度の脂肪摘出が必要か」「どの部分の脂肪を多く摘出するか」など、目標に応じた調整がしやすく、リスクも骨減圧と比較して低いとされている治療法です。
オキュロフェイシャルクリニック東京では、眼形成の経験と知識の豊富な医師が顕微鏡を使用して丁寧に、患者様が眼球突出を改善して明るい笑顔を取り戻していただけるよう治療をさせていただきます。
バセドウ病による顔つきの変化を感じたら眼形成外科専門医まで
眼球突出になってしまった場合、眼科と眼形成外科とどちらを受診すれば良いかわからないというかたは多いのではないでしょうか。
眼科は眼球そのものの視力機能の改善や眼球の病気治療を専門とする一方で、眼形成外科では眼球の周りの審美性改善と機能改善の両立を治療を専門としています。
バセドウ病が原因による眼球突出の治療の場合、審美性と機能性のどちらも両立することが重要となることから、どちらにも対応できる眼形成外科専門医への受診がおすすめです。
オキュロフェイシャルクリニック東京は、年間手術件数1万件以上(2024年度、グループ全体の実績)の実績があり、実績に裏付けされた高い技術と豊富な知識・経験がございます。
バセドウ病が原因で表情が変わってしまい、周囲からの視線が気になって心も辛くなってしまっているかたは、まずはお気軽にオキュロフェイシャルクリニックまでお問い合わせください。
オキュロフェイシャルクリニック東京で手術を受けていただいた方のビフォーアフターをご紹介します。
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まとめ
バセドウ病に伴う眼球突出の症状が現れた場合、外眼筋や脂肪組織の炎症が続いている状態(活動期)では投薬治療を行うことが一般的ですが、炎症が落ち着いた非活動期になっても症状の改善が見られない場合は外科的処置が必要となります。
バセドウ病は代謝が高まり常に運動をしているような状態となり身体に大きな負担を与えますが、眼球突出によって表情が変わり、周りからの視線が気になったり、自分らしい表情を失ったりと、心も苦しくなってしまう病気です。
オキュロフェイシャルクリニック東京は、このように眼球突出による顔つきの変化によって悩まれている患者様一人ひとりに寄り添い、「身体だけでなく苦しい心も手助けしたい」という想いで治療をさせていただきます。
眼球突出を改善し、「明るい気分で外出を楽しみたい」「自分らしい自然な表情を取り戻したい」このようなお悩みのある方は、ぜひお気軽にオキュロフィシャルクリニック東京までご相談ください。
監修者情報
オキュロフェイシャル
クリニックグループ代表
鹿嶋 友敬
クリニックグループ代表 鹿嶋 友敬
経歴
- 2002年
- 群馬大医学部卒 群馬大学 眼科学教室
- 2004年
- 伊勢崎市民病院
- 2005年
- 群馬大 眼科
- 2007年
- 聖隷浜松病院 眼形成眼窩外科へ国内留学
- 2009年
- 群馬大にて眼形成外来を開設
- 2012年
- 学位取得 群馬大学眼科 助教
- 2010年
- アジア太平洋眼形成学会理事
- 2015年
- カリフォルニア大学 ロサンゼルス校へ留学
- 2017年
- 新前橋かしま眼科形成外科 クリニック 開院
- 2018年
- オキュロフェイシャルクリニック 東京 開院
- 2019年
- The NewYork Times特別企画「Next Era Leaders 2019」選出
- 2020年
- アメリカ眼形成学会(ASOPRS)会員
資格・所属学会
- 日本眼科学会
- 眼科手術学会
- 臨床眼科学会
- 涙道涙液学会
- 眼瞼義眼床研究会
- 甲状腺学会
- 眼窩疾患シンポジウム
- 眼形成再建外科学会