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再審査請求と質問状
再審査請求を行うための書類を作りましたので
公開します。
これを社会保険・東京支部に送って、対応を見たいと思います。
みなさんの応援が必要です。
どうぞよろしくお願いいたします。
再審査請求とそれに関わる質問
眼窩減圧術の保険適用に関する事態
眼窩減圧術は甲状腺眼症の眼球突出に対する根治的な手術治療であり、これに代わる治療法はありません。ですが、それにもかかわらず、近年、眼窩減圧術の保険適用の範囲が明示されず、保険の適応から外される、もしくは減額査定されるという事態がありました。
このような状態に対して甲状腺眼症の患者が患者会を作り、一般社団法人・甲状腺眼症の医療を前進させる患者の会からの公開質問状に対して、社会保険・東京支部は同様の文章で下記のように回答しています。
「甲状腺眼症に対する眼窩減圧術は、眼窩内腫瘍摘出術で算定する。その場合、手術方法が前眼部から眼窩内にアプローチする場合は〈K234 眼窩内腫瘍摘出術(表在性)〉で算定し、骨を処理し眼窩先端部付近までアプローチする場合(クレーンライン法等)は〈K235 眼窩内腫瘍摘出術(深在性)〉で算定する。」「原則として、眼窩骨の一部を外し、眼窩内に到達して手術操作を実施している場合はK235眼窩内腫瘍摘出術(深在性)、前眼部から眼窩骨と眼球の間から眼窩に到達し手術操作を実施している場合はK234眼窩内腫瘍摘出術(表在性)が最も近似する手術と審査判断したものです。」という回答がされています。
それを受けて、我々は2020年12月からオリンピア眼科病院(東京都)で現在も行われている皮膚を切開して眼窩外壁の切除を行う眼窩減圧術を行いました。しかし、審査によりK234に減額査定されてしまったため、手術を中止せざるを得ない状態になっています。
質問項目
これらのことを踏まえ、下記項目について疑義がありますので、ご回答頂きたいと存じます。
質問1.当院で手術を行った患者は全て異物感・ドライアイ・球後痛・眼疲労感などの症状があり、それに対して眼窩減圧術を希望されています。有症状に対して、通達の通り、「眼窩骨の一部を外し、眼窩内に到達して手術操作を実施して」いますが、それにも関わらずB.医学的に過剰・重複となるもの、として減額査定されています。具体的にどこが医学的に過剰であるのか、ご明示頂きたい。
質問2.K235眼窩内腫瘍摘出術(深在性)が適応となる条件が、骨を切除することなのか、骨を切除して戻すことなのか、皮膚を切開しなければならないのか、を、具体的に明示頂きたい。
質問3. 今回我々は、オリンピア眼科病院で行われている古い眼窩減圧術とまったく同じ方法で手術を行っています。それにも関わらずオリンピア眼科病院ではK235が減額査定されず、継続して眼窩減圧術が行われている状態です。オリンピア眼科病院と当院で全く同じ手術を行っているにも関わらず、オリンピア眼科病院の眼窩減圧術は通し、当院は減額査定する、その明確な基準と理由をご明示頂きたい。
以上3項目について、それぞれご回答いただきたいと存じます。
その上で、再審査請求を行わせていただきます。
現状、甲状腺眼症の患者がとても苦しんでいる状態です。基金側の事務量の増大も含めますと、今回の減額査定で誰もが損をしており、得をする人間がいないような状況になっております。甲状腺眼症の患者の重大な関心事となっている事案ですので、どうぞご理解いただけますと幸いです。患者への情報提供の義務もあり、当質問状とご返信について、すべて該当する患者さんへの連絡をはじめ、ブログやSNSなどでも逐一報告公開させていただきます。