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他院での眼窩ブローアウト骨折手術の失敗例①
似たような経緯の眼窩ブローアウト骨折のオペを引き受けたので患者さんに見て頂きたいと思います。
眼窩ブローアウト骨折の手術で、ひどい手術が散見されるので、患者さんのために、ひどい手術をした医療機関は実名で書くことにしました。以後、よろしくお願いいたします。
他人に殴られて受傷。東邦大学医療センター・耳鼻科でオペ。
術前には複視が無かったものの直後から全方向複視出現。
バルーン抜去後まで待ってと言われ、バルーン抜去しましたが複視の変化なく受診されました。
CT見ましたが、内壁下壁の骨が全て除去され、眼窩は拡大しすでに眼球陥凹に。
それどころかほぼ全方向複視です。
すべての骨が除去され、再建材料も置きづらい状態になってしまってました。
ヘスでは下転障害でした。
通常、下壁骨折では上転障害になるんですが、この方は下転障害。
CTをよく見ると、内壁の骨折の縁に、上斜筋が触れているため瘢痕に筋が巻き込まれていると判断し緊急でオペしました。
術中所見は見立て通りで骨膜断端と瘢痕に上斜筋が癒着、トラップされていたのでこれを丁寧に剥離して瘢痕を除去しました。
術後1週目にはすでに正面複視は改善し、無くなっていました。良かった。。。。
耳鼻科での鼻腔内からのオペは昭和のオペであり、眼窩側から引き上げなければ完全に良くすることは出来ません。
むしろ前医でのオペ百害あって一理なし。本当に病態がわからない医者がオペをやらないで欲しい😡😡😡