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眼瞼下垂の手術について
今回はバセドウ病から離れて
良くある眼瞼の手術の話をしたいと思います。
当院では昨年度1年間でぴったり2000件の手術を行いました。
大学病院クラスの実績で、自分でもびっくりしました(笑)
その中で半数を占めるのが眼瞼下垂という疾患です。
眼瞼下垂には大きく分けて、2種類あります。
1つは皮膚のたるみです。
皮膚がたるんで視野の邪魔になったり、まつ毛を下げてしまったりしてしまうものです。
もう1つは何らかの理由でまぶたを上げる筋肉がうまく働かないために、まぶたが上がらないというものです。
皮膚のたるみに対しては、皮膚を切除し、二重まぶたのラインを作成します。
切って縫うだけの単純な術式ではありますが、デザインや縫い方にコツがあります。
目じりの皮膚まで大きく切除しないと、目じりのしわが増えたように感じてしまうことがあるのです。
筋肉が働かない場合(狭義の眼瞼下垂)には、それぞれの病態に応じた手術を行います。
手術は皮膚から行う場合がほとんどですが、
臨床留学していたUCLAでは結膜(まぶたの裏)から行っていました。
これは欧米人では皮膚のたるみが無いことが多いのですが、
日本人では皮膚のたるみが多く、皮膚切除しなければならないため
そのまま筋肉にアプローチする方法が望ましいからです。
眼瞼下垂手術の対象になる方は高齢者が多いのですが
ハードコンタクトレンズを長期に使用されている場合にも眼瞼下垂は起こります。
手術時間は片側で大体10-15分くらいです。
バランスをみるため、片方だけ下がっていても両側同時手術をお勧めしています。
無修正の手術動画を若手医師向けに、Youtubeでも公開しています。
この時は7分かかりませんでしたが、大きく皮膚切除しなくてよければこの程度の時間しかかかりません。手術時間の早さは、技量の裏返しでもあります。(自信アリ)
また、若い方で皮膚を傷つけたくない場合には
結膜から手術することもあります。
まぶたがどうしても腫れたくない方、そして二重まぶたが綺麗に揃っていて皮膚のたるみが無いことが条件になります。
そしてUCLAで行っていた結膜アプローチの手術はこちら
いろいろな術式を、いろいろな病態に合わせて選んで手術を行っています。
もちろん手術なので、常に100%の結果が出るわけではありませんが、
我々は平均点が高くなるような工夫をいろいろな場面で駆使しています。
昨年度実績2000件(うち眼瞼下垂手術941件、眼窩減圧150件)
群馬大学 眼科 非常勤講師
帝京大学 眼科 非常勤講師
涙道涙液学会 理事
アジア太平洋眼形成学会 理事
オキュロフェイシャルクリニック東京 中央区銀座1丁目ビル8F
03-5579-9995
https://www.oc-tokyo.com/wp/